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起業訪問記11

 

起業訪問記 11
和・洋の薬草で癒す
〜片山佳子さん セラピスト、ハ—バリスト

鎌倉周辺の山で摘んできたヨモギなど薬草を使ったハーブボールは片山佳子さんのオリジナルなもの。
(鎌倉市扇が谷)

 

身近な所に生えている草、これがその人に一番合う、というインドの教えがあるそうだ。
「それを実践しています。いまなら、元気に育ったヨモギ、スギナ、クサノオなどなど。数日乾燥して、時にはフレッシュなままで使わせてもらっているんです。」
地産地消、ハーブの世界も同じ。薬草採取に同行させてもらった。まだ小さいものは次回に採取、根こそぎはもちろん採ったりしない。鎌倉市内の地図を広げ、このあたりとここは植生が似ている、こちらは全く異なる。なるほど、なるほど、植物教室。平凡な草が、多くの効用を秘めていることの再認識だ。
知識だけでなくそれらを上手に使って癒しの仕事をしている片山佳子さん、セラピスト、ハ—バリストとして5年目。

薬草、和のハーブなら50種、洋のハーブなら300種ほどは使い分ける。もともと香りの勉強をしたくてオーストラリアへ。そこで自然療法の専門学校に4年間通ううちに、ハーブの奥の深さに魅かれたという。ハ—バリストの資格を得たのち、スリランカ、インドでも研修をしてきた。インドに古くから伝わるアーユルヴェーダ、生命の科学という考え方を自分の基礎においた。肉体、心、スピリッツがそれぞれもつエネルギーバランスの調和という教えである。
もうひとつ、片山さんのマッサージの特徴が「ヒロット」の導入。フィリピンの伝統マッサージである。肩こりなど筋肉が硬くなりやすい日本人の体質にあうとのこと。人にもよるが、確かにあの指のタッチは効くかもしれない。フィリピン人から技術を習ったが、本場での修業も計画している。

マッサージの施術だけで経済的に独立した仕事にするのはまだ厳しいのが現状。「まだ起業とは言えないかもしれないが、でも、今はほかのバイト的な仕事も辞めてこの仕事に絞っています。常連の方も増えてきて、なんとかやっていけそうかな、どうかな。」
いまは訪問セラピーのみ。愛用は簡易ベッドなど荷物が運べる三輪バイク。
大変だけど、前に一歩出ることで、自分のやりたいことを実現していく、そんな気合が入っていた。

大変だけど、やりたいことのもうひとつが、“鎌倉ベジマップ”。いま第2号の準備中で、1号の好評に応えて一挙、2万部を5月末、発行予定。
このマップ、“鎌倉ベジカルチャーマップ”——ひそかに評判の鎌倉ガイドである。
いろんな人が菜食を楽しむ地図、国内外のベジタリアンだけでなく、“時々”ベジタリアンや野菜料理も食べたい人向けに地元で評判の、もうひとつの鎌倉ガイドである。小さく折りたたんでバッグに入るサイズ。無料配布、第1号4000部があっという間になくなってしまった。昨年末のこと。

「マッサージのお客さんや海外からの友人によく聞かれるひとつが、ベジタリアン・レストランか野菜メニューのあるお店。そこで独自の調査をしてみて、これまでなかったお店にも野菜だけのメニューを頼んだりしてマップにしたのが1号です。」簡単な英文も挿入して用途を広めた。企画、取材、編集、デザインとほとんど自力。広告集めにも奔走した。自分でもこういうことができる、の手応え。市の観光協会などにも喜ばれた。市長さんからは海外からの来客が多い鎌倉ゆえ、こんな情報がほしかったね、と励まされた。

菜食は限られた人のたちの食だけでなく、健康や地球環境を考え、食の不均衡などを変えていく時代の先端の食文化である。
「菜食シンポ」の企画も進んでいる。いまや、全国区になりつつあるブランドもの、鎌倉野菜。この地で菜食を地元から発信していく。お寺さんや精進料理店、農家などいろいろな地元資源を活用していけばきっとできるはずと片山さん。30代半ばのいまこそ、仕事の旬、自分の仕事と社会、地元を結びつけながらである。

片山さんのアーユルヴェーダ訪問セラピーは
女性限定。連絡メール:soma.ayurveda@gmail.com